「ユーリさんって色っぽいですよねぇ」

「セクハラですかワイルドタイガー。訴えますよ」

「えっ」

同性同士でもセクハラってあるんだけっかやべぇ気をつけよ、とぶつぶつ呟いているワイルドタイガーを放置して私は書類の整理を続行する。

「やっぱり髪しばってるのもいいけどほどいてるのもこう色っぽくていいですよねぇ」

「懲りてませんねあなた」

「すみませーん」

「時間もてあましてるなら帰ればいいじゃないですか」

むしろ帰れ

「やですよ俺ユーリさんと食事するんで」

「イブにわざわざむさくるしい男二人で食事することもないでしょう」

「ユーリさんは美人じゃないですか、むさくるしいの俺一人でしょう?」

いやこいつも黙っていれば中々に……いやそういう問題ではない。

「……私に早く終わってほしければ黙っていてください」

「はーい」

返事だけはいいのだが。





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