only you

｢虎徹さん僕は虎徹さんが好きです｣

｢なんだよいきなり｣

｢僕は今まで復讐一筋で生きてきたでしょう。だから誰か他人を好きになるなんて事なかったんですよ。興味もそんな隙もありませんでした。でもね、あなたがそんな僕を変えてくれた。一度ならず二度までも。｣

｢はぁ｣

｢ですから僕はあなたに裏切られたら多分一生立ち直れません。あなたは僕にとって両親やサマンサおばさんの次くらいに大切です。でも僕の一番大切な人たちはもうこの世にはいないんです。ですから生きている中ではあなたが僕にとっての一番なんですよ。｣

｢…………｣

｢でもあなたの一番はもちろん楓ちゃん達家族だ。僕もそれは分かっているんです。だから僕は別に一番じゃなくてもいいしあなたが僕に対して同じ種類の好意……まぁつまり恋愛感情ですけど、を向けなくてもいいと思っています。ですから虎徹さん、これからもバディとしてよろしくお願いします。｣

｢お前がそれでいいならいいけどよ｣

｢最善ではありませんけどね｣

｢お前にとっての最善ってなんだよ｣

｢虎徹さんが僕の思いを受け入れてくれる事ですかね。でも今考えを口にしてる時気が付いたんです。僕はきっとあなたと家族になりたいんじゃないかって｣

｢は？｣

｢僕があなたに抱いている思いは多分恋愛感情も混じってますがきっと、一番近いのは子供が両親に抱く思いなんですよ。だから虎徹さんに拒否されたらきっと僕は立ち直れないんです｣

｢……自覚してる分タチがわりぃ｣

｢何か言いました？｣

｢いいや別にぃ｣

only you

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