麻酔
「…………痛くない」
「麻酔打ったからね」
「ありがとマーモン。ねぇ、私の左手今どうなってるの、」
仰向けに寝ているため見えないし動かせない。
撃たれたのまでは分かっている
「とりあえず君本体とお別れはせずに済むんじゃないかな」
「……そう」
「どうしたんだい随分残念そうじゃないか」
「いやね、これで義手にでもなったらスクアーロと同じになるなぁと」
「何を言っているんだい君は」
「ふぎゃ」
マーモンの力とはいえ怪我人を叩くべきじゃないだろう。
「何がふぎゃだい。そもそも、スクアーロは君の左腕がなくなるなんて事態になったらあいつ、発狂するに決まっているだろう」
「……たしかに。というかマーモン腕が痛くなってきた」
「麻酔切れてきたんじゃない。少ししかやってないし」
「うぇー……」
「とりあえず全身麻酔しとくから、眠ってれば」
変なこと考えないように、とマーモンは言う。
「……そうします」
麻酔
[目次]