厭らしい

手つきがいやらしい!と彼が私の手を跳ね除けた。

「何するんですか」

「いやらしいんだよお前腰まわりをさわさわさわさわ!」

こんなおっさんの腰触って何が楽しいんだよ!と彼がくってかかる。

「おっさんの腰を触ったって面白くもなんともないですよ当たり前の事言わないで下さい、藤本の腰だから面白いんでしょう。」

「やべぇ俺の上司がこんなに気持ち悪いはずがあった。」

「何今更言ってるんですあなた」

「…………死ね」

「残念でしたね私はあなたが死ぬまで確実に死にません」

べぇ、と彼に向かって舌を出すと彼は確実に私から距離を取る。

「何私から距離とってんですか」

「いやだってお前また腰触ってくるだろ」

「触るだけじゃ飽き足りませんよ。お望みとあらばもっと厭らしく撫でますが!」

「…………」

「無言で聖水取り出さないでくださいよ」

厭らしい



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