どいつもこいつも

最近、やけに部下共の視線を感じる。

しかも畏敬の視線とかそんなんじゃねぇ。もっとこう生暖かい不愉快な、

｢なんででしょうかねー。ボスにそんな暖かい視線を向けるなんて。｣

隣で首をかしげるチビ。

｢あいだだだだだ痛い痛い痛い！｣

こいつのせいかそうかこいつのせいかこいつのせいだ。

｢なにすんですか！｣

｢お前が俺にちょこまかと付いてくるからだカス｣

｢理不尽だ！｣

｢どこがだ｣

オレがそう言い返すとまぁ確かにいつもよりは……とか言って黙りやがった。

｢…………｣

がすっ

｢何すんですか！｣

｢るせぇ｣

廊下の影でルッスやらカス共がひそひそと見ている。うぜぇ。

どいつもこいつも。

｢行くぞカス｣

｢どこにです｣

｢カス共がいねぇ所だ｣

すると奴はうぅんとうなった後、

｢でもどうせあの人たちは着いてきますよ｣

と抜かしやがった。

｢…………｣

｢なんで殴るんですか！｣

まったくどいつもこいつもカスばかりだ。

どいつもこいつも

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