売名行為

そういえば最近心無しか折原臨也という名前をよく聞く。

どうやら情報屋らしいが。

最近私の周りでよく立ち回っているらしいというかなんというか。

ちなみにイケメンらしい。知らないけど。会ったことないし。

それが昨日までの折原臨也に対する認識である。

もっと詳しく時間を絞るなら、一分前までの認識である。

「やぁ、初めまして、というべきかな?俺の名前、分かる?」

「……折原臨也、さん」

「わぁ、知っててくれた?ありがとう」

大げさなふりでそんな事を言うので馬鹿にされているようにしか思えない。

「実はね、俺、一ヶ月くらい前だったかな?君を見かけて、それで、一目ぼれしたんだ」

「……は?」

「だから君に、どうやって俺の事を知ってもらおうかと考えたんだ」

何を言いたいのか分からない。

「つまり売名行為ってやつかな?一人だけに向けて」

そこで彼は大きく手を広げた。

「俺は、君を愛してる」


売名行為




[目次]



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -