例えばの話

「たとえば、世界が明日終わるとします」

「不謹慎なたとえ話はやめろ」

そう呆れたようにいう私の恋人。

「でも可能性はゼロではない。」

「それはそうだけどなぁ……」

じゃあ話を続けよう。

「世界が明日終わるとしたら、京平は何がしたい?」

そう問うと京平は少し考え込むと言った。

「お前にあげる結婚指輪を一緒に見に行く。」

「……は?」

京平も照れている。耳まで赤くなっている。

「いいだろ別に」

開き直った。

「え、でもそんな話フラグのhの字もないじゃん」

「hどこから出てきた。」

「ローマ字つづり」

「なるほど」

いやそうじゃなく。言いたいことはたくさんあるんだけども。

「ねぇ京平、指輪を見に行くのは世界が終わる日じゃなくてもできるんだよ。」

たとえばの話、明日の休日とか。


例えばの話


例えばの話
--------------
甘い。ドタチンと議論するの面白そう。
あと現在5/1の午前二時半。実にすみません。



[目次]



「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -