人殺し

人殺し、といくら罵られたって所詮自分の職業はそれなのだ。

だから私は、そんな事を気にするべきではない。

そうあいつは言っていた。

俺はまったくその通りだと同意した。

そんな俺にあいつはとても優しいような哀れむような笑みを浮かべた。

あいつがこの世からすっぱり消える四日前の会話だ。

とどのつまりあいつは優しすぎたのだ。

そんなあいつはたくさんのひとをころして、さいごにじぶんをころした。

「なぁ。」

なぁ、一つだけ教えてくれ。

お前を殺したのは俺の言葉なのか。

「なぁ、返事くらいしてくれぇ」

俺もお前と同じ人殺しなのだから。

「……せいぜい地獄で待っとけよぉ」

人殺し


人殺し
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夢未満かもしれない。



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