煙草

「そういえば貴方いつの間に煙草をやめたんでしたっけ?」

「ばっかお前ガキの前で煙草なんか吸えるかよ」

いつものように専用の灰皿を勧めたらそう付き返されたので、メフィストは少し呆れた顔をする。

「ここにはあなたの息子たちはいませんよ?」

「吸った後もしばらく副流煙?だかが残るんだと」

「父親になってこの方、くそ真面目なことで」

つまらないです、と唇を尖らせるメフィスト。

「じゃあ私はせっかくなのでこの灰皿を有効活用することにしましょう」

アインツヴァイドライと指を鳴らすと彼の手元に煙管が現れる。

「あぁ、やはり日本の様式美はいいものですねぇ」

「お前なぁ……!」

あなたもどうですと煙管を差し出すこいつを思わず殴りたくなった。

「あらでもあなたと間接キスだとか死んでもごめんですかね」

「ぬかせ、間接キスくらいで何言ってんだ」

「逆ですよ、そんな甘酸っぱいイベントこんな野郎同士で消化してたまるもんですか」

「それはこっちのセリフだっての」

というか煙草のにおいつけんな!と露骨に追い払う仕草をする藤本。

「それはつまらないですねぇ」

するとメフィストはあっさりと煙草を煙管ごと消し顔を藤本に近づける。

「しかしどうせなら、嫌がる事をやってみたいものです」

何分悪魔なもので。と彼は藤本にぎゅうと抱きついた。

煙草

煙草
------------------------------
アニメ鑑賞後なので。
もっとアニメ沿いでもよかったかもしれない



[目次]



「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -