不意打ちなんて卑怯じゃないか

不意打ちなんて、よく少年漫画のライバルが使う戦法だが、俺の彼女も得意である。

「真太さんがかまってくれないからいけないと思うの」

「だからってお前不意打ちでキスとか普通男側の行動じゃね?」

「その考えはもう古い。」

きっぱり言われた。

「だから私は真太さんの仕事を邪魔しない程度で真太さんに不意打ちを仕掛けるのです」

実際仕事が終わって雄二郎が帰ってアシも皆帰った後に不意打ちでキスしたりだのしてくる。

「実際迷惑?」

「実際迷惑じゃねぇ。それは断じて迷惑じゃねぇ」

じゃあいいじゃんと彼女はにへらと笑う。

「だっこ」

そして俺に手を伸ばしてぎゅうと絡みつく。

「たまには俺から行動させろよ」

「そんなの面白くないじゃない」

「へいへい卑怯卑怯」

不意打ちなんて卑怯じゃないか



不意打ちなんて卑怯じゃないか
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きっと慣れるまでが大変



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テーマ「人外ファンタジー」
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