未知と遭遇
私にとってのこの感情はまったくもって未知の領域だった。未知と遭遇した心持ちだった。
「だってそうでしょう?悪魔がいっぱしの恋愛感情を抱くだなんて」
「そうか?」
別に惚れちまえばそんなん関係ねぇだろと元凶は言う。
「それともお前は俺に惚れた事、後悔してんのか?」
あぁ私に笑いかけるな。私はお前の笑い顔に弱いんだ。
「いいえ、反省も後悔もしていません」
「だよなぁ」
あなたとであったときから私の感情はいつも、ぐるぐると未知の何かがうずまいていた。
「一目ぼれだろ、つまり」
「馬鹿馬鹿しいことを言わないでください」
「わかりきってるからな」
一瞬本気で殺意が湧いた。が、それでも、やはり、私は、この男が愛おしくて仕方が無いのだろう。
あぁ、まったくもってばかばかしい。
未知と遭遇未知と遭遇
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メフィにとっては藤本さんがマジで未知の生命体じゃなかろうかというだけの妄想。
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