1、2、3、
オヤジは俺にもし何か怖い夢を見たら1、2、3で忘れてしまえばいいと言った。
そんでまた寝なおしていい夢を見りゃいい、と。
「勝呂、勝呂」
今俺の目の前でうなされまくっているこいつをとりあえず起こす。
「なんや奥村ぁ……」
「や、すげぇうなされてたから」
「ほっとけや……」
「なぁ勝呂、嫌な夢を見たら1、2、3で忘れちまうのが一番なんだ」
彼は少しの沈黙の後、知るかと呟いた
「忘れられへんから夢を見るんや……」
「夢の内容くらい忘れろ、」
忘れるまでここにいてやると俺が言ったら勝呂は安心したように(普段の勝呂からは創造もできないのでさっきも今も寝ぼけていたんだろう)かくりと眠りに落ちた
「お前といい雪男といい、皆真面目すぎるんだよ……」
全てが1、2、3でうまくいけばもっと、世の中は平和なのだろうか
1、2、3、1、2、3、
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多分京都あたりなのかと。
勝呂の夢は幼少期のあれです。
アインツヴァインドライの人にしようかとも思いましたが没。
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