ひきちぎって

どうも引き続き志摩廉造です。気になるあの子が俺のベッドで寝入ってから十数分が経とうとしています。

本当に何もしていないのかヘタレだなぁとか言わんといてください。充分自覚済みですから。

正直今手ぇ出しても俺が100%悪いわけじゃないと思うんですよねぇ

というか坊!そうだ坊!早う帰ってきて下さいマジで。

一体どこまで行ったんやあのお人は。

坊が後五分で帰って来なかったら坊の(エロ本の)好みをまことしやかに流したろか。

よし決めたそうしよそうしよ。

まぁ、そんな事言ったって?決めたところで?事態はなぁんも好転しない訳でして?

いっそ何かしてまおうか。何を?

とりあえず彼女の元にすすすと近づく。今日この布団で寝れる気が切実にしません。

「もしもーし、俺のベッドで寝入ってらっしゃるおじょうさーん?」

軽く呼びかけてゆする。反応無し。これはもう理性ひきちぎっていいって事ですか。

「こんなところで寝てたら、襲ってしまうで?」

俺がそう声をかけると、彼女はぱちりと目を開けて一言。

「遅っ。」

……えぇぇ〜?

彼女はそう言ってすたすたと出て行った。

その後、この件が坊と彼女の共犯で行われた事だったとか、坊にヘタレ呼ばわりされてどっちもどっちだという口喧嘩に発展したりしたんですが、それはまぁ割愛させていただきます。


ひきちぎって

ひきちぎって
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月をまたいで志摩廉造です



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