Story
「化野です。それの腐れ縁で副店長です。節電節水しなければ、クビ切りますからね」
そんな物騒なことを言う眼鏡もとい化野。
「はーい」
つかこいつにクビ切る権限あんのか?という素朴な疑問。
「気をつけろよお前。こいつ節水しなかったの理由に料理人三人くらいクビにしてるから。おかげで俺の負荷が雪だるまだぜ」
清水の言葉にそれが本当だと言う事を知る。気をつけないとクビ以外に命の危険もありそうだ。シャレにならない。
「僕は雲母坂。君より年上でなおかつ先輩だからね。靴くらい舐めてよ」
「断る」
「いい加減新入りにそのネタはやめろ」
神足に頭をはたかれる雲母坂。つかなんだこいつの名前。きららざか(笑)
「ちなみに名前僕は自分で選んだから。似合ってるでしょ?」
たしかにしっくり来るが。
「自分で選んだ?」
「店での名前は自分で決めるのもめんどくさいから特にこだわりないやつはくじ引きで決めるんだよ。清水とか化野はそうだな。」
んでお前はどうする?と訊かれたので別にくじでいいです、と答える。
「んじゃ早速ひけよー」
「は?」
「名前決めくじ。大丈夫そんな変なのはないから。一番男の名前としてアレだった雲母坂
はもう埋まってるから」
「店長なんか言ったー?」
「なんでもー?」
店長は雲母坂をさらりとかわし俺にほれくじひけくじ、と箱を差し出してきた。
適当に一枚つまむ。
「…………からすま?」
「烏丸ー。かっこいいのひいたじゃんか」
紙に書いてあった地名がまんま名前になった。
「よろしくなー烏丸!」
清水が笑いかけてくる。
「早速追加宣伝しなければなりませんね、新人加入っ、と」
化野がどこからか取り出してきたノートパソコンをカタカタやっていた。