17:36 さいこぱす夢ふたつ(槙島・宜野座)


▼勧誘するマキシマム
どこか遠くへ行ってしまいたくはないかい、と彼の目は笑った。
閉めたはずの窓は開け放されている。夜風が白いカーテンを巻き込んで踊っていた。
遠くって例えばどこでしょう。ぼんやり、と私は夢の続きを見ている心持で彼に聞く。
「君が望むなら、どこへだって」
彼の声は甘くかすれている。私は、それならば、と肯定の言葉を吐き出した。

▼宜野座さんにのしかかる
ふざけるな。そう宜野座は女を睨んだ。
「ふざけてなんかいないわ、伸元さん」
女は宜野座の胸にしなだれかかる。宜野座はその、自分より華奢な体を引き剥がす。
「お前は私を好きではないだろう。お前が本当にすきなのは、征陸、征陸智己だ」
彼女ははっきりと、刺された表情になった。


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