21:31 大体昨日おとといのイベントもの(オリジ、雁受け、綺礼)


▽恋文の日/オリジナル
彼女は恋愛小説作家であり俺は彼女に雇われている家政夫である。

「あぁぁ違うの!これじゃないの!」

ぐしゃぐしゃぽいと彼女が捨てた紙屑でゴミ箱は一杯になっている。

小説を書いていたのかと思ったけど彼女は一般的に、時代にのっとってPCで小説を書いている。

「もうゴミ箱いっぱいになっちゃったの、申し訳ないけど回収よろしく」

はいはい、とゴミ袋の中でゴミ箱をひっくり返す。紙屑ばかりだ。

しかもやけに洒落た便箋。手紙を書いていたのか。

緑のインクがちらりと見えた。そういえば小学生の頃だかのジンクスにそんなのがあったような。

(報われるといいですね、)

邪魔しないようにと、そそくさと退散した。

誰に対して投函するつもりなのだろう、たとえば、


▽キスの日/時雁綺雁金雁
また性懲りもなく、路地裏に落ちていた。

ひょいと拾い上げかつぎあげる。時臣師はまた痛々しい顔をして、彼の唇にキスをするのだろう。

「好きならば奪ってしまえばよかったのだ。それができぬのだからあの男はつまらない」
いつの間にか近くにいたギルガメッシュがそう嘲笑った

すうと近づいて来て奴の手首にさり気なく口付けるギルガメッシュ。

「まぁ、あいつにそんな芸当はできぬだろうが」

お前がしてみせよと言わんばかりに赤い目が細められる。

私は黙って間桐雁夜の首筋に歯を立ててみせた。


▽某師へ(誕生日昨日でしたが)
「ねぇ綺礼あなたがケーキの箱を持っているのはすごくシュールね」

しかも結構な有名店のものであるどこで手に入れたのだろう。だってもう日付が変わる数分前である。とっくに閉まっているだろう。

「時臣師が気を利かせてくださったのだ」

「本当に気が利いているならまるまる24時間早く同じことをするべきだったんじゃないかしら」

私の誕生日はもう今にも終わろうとしている。そこまでは気が回らなかったようだと飄々と彼は言う。

「ねぇ私ダイエット中だから夜に甘いものは食べない事にしているんだけど。」

「明日丸一日、暇をもらってきた」

じゃあ午前中に買い物へ行かない?と彼を誘えばいいだろうと頷いた。

紅茶やなんかを買ってきて、茶会と洒落こもうじゃないか。


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