03:04 お題借りて海外マスSS


斜め後ろのキスマアク/インゴ
「どうしたの、それ」
「……貴方のお兄様にやられたのですけれど」
別に面白いことを言ったわけじゃあないのに盛大に噴出す彼。
「それにしてもまた絶妙な位置につけたねあいつ」
ぎりぎり隠れないしねぇ、と彼は、この痕をつけた張本人と同じ顔でにやにやと笑った。

それは目映いロストブルー/エメット
「目潰れる!やだもうまぶしい!」
「エメットさんあんた何日太陽浴びてないんですか」
「二週間あたりで考えるのをやめた!」
「誇らしげに言うな」
「だってインゴが日のあるうちに帰してくれない」
「それは何故です」
「だって昼間の分の仕事さぼっているカラ!」
「自業自得か」


あくびとラヴソング/インゴ
売店の有線では、最近はやりらしいけだるげなバラードが流れておりました。
「食後こんなもの流されたら、眠くなってしまいますね」
そう言いながら彼女は缶コーヒーを手に取りました。
そのデザインは、私が日頃愛飲しているものと同じものでした。
「缶コーヒーの代金は払って差し上げますので、一口もらいます」
その言葉を聞いた彼女はあくびを慌てて噛み殺して、直立不動で私に礼を言いました。

逆さに数えるアイラブユウ/エメット
エメットさんから告白されるだなんて、明日は朝からりゅうせいぐんか。
「そんなねマメパトが撃ち殺された瞬間みたいな顔しないでくれる?」
「なにそれ物騒」
「ともかくねボクの告白がそんなに意外?」
「はい」
「即答かよ」
「即答です」
「……それが意外じゃなくなるまでに、どれくらいかかるかな?」
そう彼はにやりと微笑んだ。

闇夜にほどけたラストマアチ/インゴエメット
「こうして三人で歩いていると、昔を思い出すわね!」
「あぁ、何年前でしたっけね。帰りが深夜になって、三人とも怒られたんでしたっけか」「あれはそもそもインゴがノボリとクダリに無理に会いに行こうとするから!」
「お前が行こうと言い出したんでしょう」
「あら二人とも乗り気だったわ」
「…………」
ぴったり五秒黙る彼らを私は軽やかに抜かした。
「ねぇ私が遠くに行っても、そんな風に馬鹿やっていてね」
彼らはしばらく黙って、もう同じ徹は踏まないと声をそろえた。


THANKS:花畑心中


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