《カップリング》

reward―報酬―


バンとドアが開いた。

「ガガ?」
「シロン、カムバック!んでもって、リボーン!」

でかっちょの姿になった俺は
秘密基地の外から
俺をリボーンした張本人に文句を言った。

「なんだ、いきなり」
「まあまあ。とりあえず、上上」

と小窓から顔を出して屋上を指差した。
俺はため息を1つつくと
風のサーガをつまみあげ、屋上へと飛ぶ。

「いやあ〜、ご苦労さん!」
「で、なんだよ?」
「これだよ!」

風のサーガは赤のスタンプと紙を出して地面に置く。

「新しいサイン考えてさ。はいはい、しっぽでペチャっとして
ここに2ヵ所ペタペタとつけちゃってね〜」

(また、意味ねぇ事を)

スタンプを持って無邪気に騒ぐから
腕を組みながら、しっぽをスタンプにつけて
要望通りの場所へ押してやる。
すると風のサーガは、その上から自分のサインを書き足し始めた。

「じゃん!これが俺の新作サイン。でかっちょバージョンだ!
いや〜、我ながらこのセンス、素晴らしいものがあるね〜。うん!
やっぱ俺って天才?センスありありって感じ?なあ?ありあり?ありあり?」

貰われる予定のないサインを、満面の笑みで自慢げに俺にみせる。
メグがいたら即座に強いツッコミがきてる所だが
今は俺しかいないので一応、投げやりで答えておく。

「あ〜天才天才。センスありありだな〜」
「じゃ、これ、お前にやるよ!!」
「いらねぇよ」
「遠慮するなよ、ほれ」

風のサーガは、出来立てのサインを俺に渡した。

「よっしゃあ、じゃあ次行くぞ。レジェンズクラブの皆にもやらなきゃいけないからさ」
「誰もいらねぇって」
「さ、でかっちょ、よろしく!!」

(話聞いてねぇな、コイツ)

仕方ないので付き合ってやった。




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