《ノーマル》

神様(神様がいた)


「オレがお前をホントのエースにしてやる」

あんな事、言われた事なかった。
すごく心に響いたよ。

マウンドを3年間、譲らなかった話をした時も

「投手としてなら、オレは好きだよ」

そう言ってくれた。
もし、あの言葉がなかったら
投げないまま野球部(あの場)を逃げて
今頃は西浦に入った事、後悔してたかもしれない。

三星と練習試合した時だって、阿部君は涙を浮かべてた。
「いい投手だよ」って。

それから「投手としてじゃなくても、オレはお前が好きだよ」って
強く言ってくれたよね。

阿部君は、オレが頑張ってる事、分かってくれた。
オレがピッチャー好きだって分かってくれた。
「勝ちたい」って言ったら
「勝てるよ!」って、すぐに言葉を返してくれた。

呆れずに。

阿部君はオレの事、ホントに認めてくれたんだ。


"神様みたいだ"と思ったよ。


fin.

<あとがき>
三橋は、阿部を神様みたいに思ってたんじゃないか
(もしくは、そう思ったことあるんじゃないか)と思って
思わず書いたSS。
阿部が怒鳴る時は、神様じゃなく鬼に見えるだろうけどね(笑)

「神様」編は、3つあるのですが、全部三橋独白文です。
そして、SS。
残りあと2つは、次のページよりどうぞ☆





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