《ノーマル》

Study


中途半端な会話で終わったので、メールで挨拶文を作る。

"しっかり勉強して、赤点取らないように。
夏大の決勝にいなかったら、しばらく連絡取りませんから。
うちも甲子園で忙しくなるので。では、また今度"

ピッと送信してすぐ、メールが返ってきた。
相変わらず、早いなと思いながら、受信メールをチェックすると

"お前こそ、ガンガン飯食え!
また怪我して決勝いなかったら、承知しねぇからな。
甲子園の土産も買ってきてやらねぇ。じゃぁな"

と入っている。
別にムカついたわけじゃないが、このままだと癪だったんで
新たな文を作成し、送信する。

"元希さんこそ怪我して野球出来なかったら、ただのバカ"

と短めに。
ピロピロピロ。メール受信。
そこには、同じく短めの1文。

"俺には、オーラがあるって言ってんだろ!"

最後のビックリマークにちょっとイラついたので
終わってたまっかと、また文を作成する。

(口で言われるくらい、頭くんぞ!?よし!これでいい!)

"言ってるのは後輩がでしょ?
例え、オーラがあっても頭がないのは変わらないです。
明日、早いんで、もう寝ますね。
元希さんもさっさと寝て下さい。
それじゃぁ、お休みなさい"

自分が作った文章に満足した所でメールを送り、
怒られないうちにと布団に就く。
電池が1個になっていたので、充電器を携帯に差す事を忘れずに。

ピロピロピロ。
ここで携帯を開いたら
いつも通り平行線のまま終わらないと思ったので
ここはグッと堪えた。

何度も鳴るメール受信音。
葛藤しながらも、何とか取りたい・見たい気持ちを抑える。
毎度の事なので、返信内容はだいたいの想像がつく。

(明日。明日で平気だ)

けど、十分ももたなかった。
"ちょっとだけ。これが最後"がいけなかったんだ。
また、やり取りが始まって、また、母親に怒られて。
元希さんと連絡を取ると、結末はほとんど一緒だった。

朝起きて、何度思ったか分からない決意を、また新たにする。

(もう、家で元希さんと連絡取るのやめよう。特に夜はダメだ。眠い…)

毎日じゃないとはいえ、1回の消費量が半端ない。
それは毎回分かっている。決して学習能力が低いわけでもない。
でも、何度、元希さんとのやり取りを勉強しても
それを生かせたことは今の所なかった。

さて、今日も寝不足からスタートだ。


fin.

<あとがき>
榛名と阿部は、毎回話す事が同じになってると思います。
そして、ケンカ。
これがあって、榛名と阿部って感じですね^^
仲いいのは好きだ〜☆




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