短編 | ナノ
朝、君の姿を見掛けるだけで、僕は嬉しくなる。
今日も、早速目の前を歩く君の背中にダイブ。
思いっ切り飛び付けば、君はやっぱり困った顔をして僕を叱る。
危ないからダメだろ?って、小さな子どもに言い聞かせるみたいに。でも、僕はそんなの聞きもしないで、こーちゃんの腕に絡み付くんだ。そうすればほら、君は話を聞いてるのか、なんて怒りながらも、顔は綻ばせるでしょ?そんなこーちゃんに、僕も自然と笑顔になる。そして、するりと腕を解いて手を握った。
「ほら、こーちゃん。早く行こっ」
「うわっ、引っ張んなって!」
周りを歩く生徒たちをどんどん追い越して、僕たちは学校へと向かう。
さぁ、今日はどんな1日になるんだろうね。
登校
(君との1日が)(今日もまた始まる)
- END -
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