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仕事が終わって家に帰ると、そこにはお酒を飲んでるサンタさんが居ました。

「…あきら君、勝手に人の家上がり込んで何やってんの?」
「メリメリクリスマス!あきらじゃなくて、皆に夢を運ぶサンタクロースだよ!」
「ソリは飲酒運転していいんですか?っていうか、不法侵入なんだけど」
「トナカイが上手く走行してくれるから平気!あと、サンタは皆不法侵入だよー」

あー、確かに。ごもっともで。
でも、家主より先に家に上がり込み、酒を飲んでるのはどうなんですかね?ってかこいつ、どうやって入った…?

「さてさて、早速だけど、君は何が欲しいのかね?晃一くん」
「え、何が欲しいって言われても…。特に何も」
「えー、何か一つくらいあるでしょ?」
「う〜ん…。じゃあ、ペンとかそういう実用的な物でいいよ」
「…はぁ。こーちゃんって、ホント空気読めないよね。そこは普通"あきらが欲しい"って言うとこでしょ?」
「そんな空気誰が読めるか!」

俺の反論など気にする様子もなく呆れ顔でわざとらしくため息をつく彼は、第一プレゼントなんて自分以外持ってきてないし、とか言ってます。ホントに何しに来たんだ?呆れているのはこっちだとため息をつくと、突然引き寄せられて唇を重ねられた。それは本当に一瞬のことで、驚いてる間に唇は離される。

「〜〜っ、あきら、不意打ちはやめろって」
「油断してる君が悪いんだよ!僕、プレゼントはこーちゃんが欲しいなっ」

その満面の笑みは、俺をときめかせるのには十分すぎて。俺の心臓はいつまでもつだろうか、などと考えてしまった。



(聖なる夜)(恋人達に幸せを)

- END - 





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