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「暇だねー」
「「うん、暇ー」」
「…何で暇だからってうちに来んだよ」

ある休日、いつものメンバーは要の家に来ていた。
千鶴の言葉に賛同する双子。それに文句をつける要。それを見て苦笑いしている春。
さっきから見られるのはその光景ばかりで、時間だけがいたずらに過ぎていった。

「あー、もう暇すぎて死にそー」
「…!あ、じゃあ皆でトランプでもやりませんか?」
「ナイス春ちゃん!そうしよ!何やろっか」
「う〜ん…大富豪とか?」
「あ、それいいね。要、トランプ持ってきて」
「はいはい」

要が持ってきたトランプを配り、大富豪開始。最初はジャンケンに勝った祐希が12から始めた。

「えっ、ちょっとゆっきー!12って何よ!?普通最初は3からでしょ!?」
「えー、だって俺が持ってるので12が一番弱いんだもん」
「祐希、それ嘘でしょ」
「ありえねー…」
「凄いですね、祐希くん。えっと、僕はパスでお願いします」

春がパスをした次に要・悠太が出して千鶴はパスといった具合で、ゲームは進んでいった。



数分後。
残りのカードは、一番多いのが祐希の6枚で、千鶴はあと二枚でなくなるといったかんじだ。

「さぁゆっきー、ここで出すもん出しとかないと、大貧民になっちゃうぜ〜」
「…う〜ん、じゃあこれで」
「「「「!!!?」」」」

祐希の出したカードに4人は唖然とするばかり。5人という人数でやっているのに、祐希は"革命"を起こしたのだ。

「…マジかよ」
「大マジですよ、要さん。さ、次は春だよ」
「えっ!えっと、じゃあ10で」
「えー、じゃあ俺は4にしときます」
「おまっ、一気に下げんなよ!出せねぇじゃんか」
「だって、要あがらせたくないもん」
「あー、もうっ、俺あと二枚であがりだったのにー!俺もパスじゃん!」
「え、千鶴もパスなの?じゃあ、俺は3出して…5であがりね」
「ゆっきー!!お前12が一番弱いカードだって言っただろー!嘘つきー!」
「嘘ついてないじゃん。俺が革命起こすんだから、12が一番弱かったの」
「あー、なるほどね」
「そういうことかよ」
「俺は納得いかーん!」
「まぁまぁ、千鶴くん。続きをしましょうよ」

…結果、祐希が起こした革命によって千鶴は、見事に大貧民になってしまったのでした。



(千鶴に何命令しよっかな)(…祐希、それゲーム違う)

- END - 





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