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２月１４日といえば、女の子が好きな人やお世話になった人にチョコを中心とするお菓子をあげる日だ。でも、僕は男があげる日であってもいいと思うんだよね！だって、男同士で付き合ってる人達はホワイトデーに交換することになっちゃうでしょ？
「…こーちゃんもそう思うよね？」
「…は？何が？」
「もー、人の心の声くらいちゃんと聞いててよ！」
「無茶言わないでよ。ちゃんと聞くとか以前に、まったく聞こえてないからね」
こーちゃんは不満そうに僕に反論をする。まったく、恋人なんだから今日が何の日かを考えて、僕が言葉にしなくても言いたいことくらい分かってほしいよ。そんな僕の心の声も、こーちゃんには届いてなくて、なぁ､さっきのって何の話？とか聞いてくる。仕方ないなぁ、説明してあげるか。
「だからぁ、バレンタインデーは男からチョコをあげる日でもいいよねって言ってんの！」
「え、それじゃあホワイトデーいらないじゃん」
「分かってないなぁ！僕達みたいに男同士で付き合ってる場合のことを言ってるんだよ!」
「あ〜。…で？あきらは俺にチョコを用意してくれたの？」
「え？こーちゃんが僕にくれるんでしょ？こーちゃん受けなんだから」
「ばっ！な、何言ってんの！？」
あ〜あ。こーちゃん、顔を真っ赤にして照れちゃった。でも、僕は本当のことを言っただけだよ？君は受けで、僕は攻め。受けのこーちゃんが女の子の立場になって、僕にチョコをくれるのが普通ってもんでしょ？
「ねぇ、チョコ。ちょうだい」
「そんなこと急に言われても…。チョコなんて用意してないよ」
「…じゃあ、チョコじゃなくていいや。代わりにこーちゃんをちょうだいっ」
「…はぁ！？」
「いただきま〜す」
「ちょっ、待って！あき…っ」
僕はこーちゃんの制止も聞かずに、愛情たっぷりのちゅうをしてあげた。チョコを用意してなかった君が悪いんだよ。今日は、沢山ちゅうしてもらうからねっ。こーちゃんにキスをしながら、僕はふと思った。
来年は用意してもらったチョコを、こーちゃんに口移しでもらうのがいいかなぁって…。
- END -
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