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三番目:松岡 春
「できました〜」



『3人が消えてしまったことで、俺は恐怖を抱くようになっていた。こんなはずじゃなかったのに…。隣ではA子が震えている。…いや、今は俺がしっかりしなきゃ!俺は念のために持ってきていたクマさんのお守りを握りしめた。そして、A子の手を引き、早くここから出ようとドアに手を掛けた。しかし、そのドアは開かない。どうしてなんだ?何度引っ張ってみても開かない。

俺達は仕方なくいったん諦め、教室を見回した。不気味な教室。寒気も感じる。風がたてる窓ガラスのカタカタとい』



「あれ、春。これ、何で中途半端なとこで切れてるの?」
「あ、それは、書いてたら本当に怖くなってきちゃって、途中から書けなくなっちゃったんです」
「「あらー」」
「ってかさ、春ちゃん。クマさんのお守りって何?」
「それは、彼がいつも持っているキーホルダーのような小さいぬいぐるみです」
「お前が持ってるの間違いだろ」
「まぁ、春ちゃん。次はこのちー様に任せときなさい!」
「はいっ、お願いします!」
『『『すっごく(すっげー)不安』』』






四番目:橘 千鶴
「できたよー!」



『風がたてる窓ガラスのカタカタという音が、さらに俺達の恐怖心を煽る。A子は俺の手をぎゅうっと握ってくる。こいつも女だもんな…。俺はできるだけ優しい声で「大丈夫。俺が護ってやるから」と言った。しかし、次の瞬間、A子の悲鳴が教室中に響き渡った。A子から目を離し、A子の視線を辿ると、そこには血塗れの少女がいた。俺は、無意識のうちに叫んでいた。「悪霊たいさ〜ん!!」と。

クマさんのお守りを掲げながら「たいさ〜ん!悪霊たいさ〜ん!!」と叫び、少女に近づいていく。すると、少女は呻き声をあげながら、すうぅっと消えていった。俺達は救われたのか?A子が急いで教室のドアを引くと、簡単に開いた。俺達は、逃げるようにしてその場を去った。』



「…って、終わっちゃったじゃねぇかよ!!」
「やだな〜、要っち。まだエピローグがあるでしょ〜?」
「そうですよ!要くん、うまくまとめて下さいっ」
「っていうか、クマさん出てきたね」
「ね。それにしても、"悪霊退散"はないよね」
「うるさいわ!…さぁ、要っち、この素晴らしい物語を完結させてくれたまえ!」
「………」





五番目:塚原 要
「できたぞ」



『こうして無事に帰ることのできた俺達だが、翌日あの3人が行方不明になったということが学校内では騒がれた。そして、数日後にはミイラ化した3人の死体が学校裏の土の中から発見された。

俺達を恐怖に陥れ、3人の命を奪ったあの少女は、一体なんだったのか。それは、大人になった今となっても分からないのである。』



「へぇー、要にしてはうまくまとめた方じゃない?」
「でもさ、なんか一人だけやけに短いよね」
「要っち一番楽してんのかよー」
「〜〜っ、小ザルがエピローグだけ残したからだろーが!第一、悠太だってみじけーだろ!?」
「まぁまぁ、要くん。落ち着いて」


…まぁ、こんなかんじで小説リレー

完・結です!

- END - 





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