A requiem to give to you- 崩落編 -
【第48音番外】
イオン:ふぅ……
アニス:イオン様、大丈夫ですか?
イオン:あ、大丈夫です。少し疲れただけですから
グレイ:森をぬけてから休む間もなくカースロットの解呪までしてるんだ。どうせコイツ(ガイ)も直ぐに起きなさそうだし、少し休んどけよ
イオン:そうですね。二人とも、心配してくれてありがとう
アニス:イオン様をお守りするのがあたしの仕事ですから、当然ですよぅ!
イオン:ふふ…………それより、ルークは大丈夫でしょうか
アニス:あー……大分傷ついてそうな感じではありましたよね
グレイ:けど、あそこで誤魔化したところでいずれわかるンだし、導師の判断は間違ってなかったと思うけどな
イオン:ですが……僕の言葉で彼を傷つけてしまったと思うと、凄く心が痛みます
グレイ:聖人かよ
アニス:ちょっとグレイ、イオン様を馬鹿にしたら承知しないからね!
グレイ:別に馬鹿にはしてねーよ。ここまで大っぴらに優しい奴が周りにいなかったから……ちょっと驚いただけだ
イオン:そう言われると少し恥ずかしいですが、ありがとうございます、グレイ……ですが、貴方の方こそ大丈夫ですか?
グレイ:何が?
アニス:六神将やフィリアムの事だよぅ! 一応、あっち側だったんだし、本格的に敵対しちゃったけど大丈夫なの?
グレイ:全っ然、気にしてねーわ
アニス:めちゃくちゃ即答なんだけど!?
グレイ:そもそも向こうにいたのだって条件付きだったわけだし、優先順位は最初から変わってねーからな。向こうに協力する意味がないのなら別にって感じ。───あ、でもな
イオン、アニス:?
グレイ:フィリアムの事は、少し心配だな
イオン:グレイ……
アニス:レジウィーダのレプリカだって言っても、一応義弟だもんね
グレイ:まあな。上手い事こっちに引き込めれば良いンだけどよ。そこに持っていくまでの課題が難解過ぎるのがなぁ……
イオン:せめて、落ち着いて話が出来ればいいのですが
アニス:それが出来たら苦労はしませんって
グレイ:それな
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