A requiem to give to you- 崩落編 -
【第66音番外】
グレイ:なぁ、ヒース
ヒース:どうした?
グレイ:アルビオールでピオニー陛下から携帯を強請られた時、アレでやってる事が多いみたいな事言ってけどよ
ヒース:ああ、言ったな
グレイ:あの説明の後だと如何にもバリバリ端末一つで仕事してます風に聞こえるけど、実際は今までのゲーム情報を失うのが嫌だったってのが本音か?
ヒース:だって、ゲームにはそれなりに課金だってしてきたし、丹精込めて育てたキャラや収集アイテムもたくさん入っているからね。あそこで失ったら戻った時の損失が大きすぎるよ
グレイ:でもこの世界に来てからそのゲームって開けたか?
ヒース:……開けてたら今頃こうして外で旅なんてしてない
グレイ:オイ
ヒース:冗談だって。まぁ、実際ここでの体験はゲームよりもずっと楽しいし、何よりもお前達もいるからね。昔皆でやったMMOをリアル体験している気分だよ
グレイ:まぁ、それはちょっとわかる。でもゲームにしては普通に怪我もするし死にかけるしで、リアリティ過ぎるけどな
ヒース:ゲームも現実も死んだら終わりなのは一緒だよ。エンディングを無事に見る為には、これからも必死でクリア目指して足掻くしかないんだ
グレイ:それもそうだ
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