『いらっしゃるなら、ほんの少しでいいので、インタビューさせて下さい』
『武藤アキラさんのお母様ですよね、普段の彼はどういった子なのでしょうか?』

テレビの映像に俺は固まった。何これ?
超展開過ぎない?

「母さん…?」

俺はテレビに映った母さんの姿に瞬きを忘れた。もとから、細い人だったけども、映像でもわかるほどに、やせ細っている。

「アキラ…」

「たーくん。もしも、俺が、家に帰りたいって言ったら、反対してくれる?」

「え?」

「あんな家、大嫌いで、二度と帰るかって、思っていた。でも、なんでだろう、今、すごく、恋しいんだ……」

「帰れる場所があるって言うのは、いいことだと、思う」

「俺、でも、この気持ちを大切にしたい。たーくんと一緒にいたい」

「本音言うと、俺はアキラを何処にもやりたくないんやけどな、ちゃんと話をしてくるべきかも、しれへんな」

「うん……」

「じゃあ、さようなら、やな」





episode7(もしも明日が…)完結








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