貴方の優しさに甘えていた。
何一つ俺に要求をしない。
俺を傷つけることもなく、
惜しみなく優しくて。
心地よくて大好きだった。

へらへらしているからって、
傷つかない人間なんていない。
少し前までなら、そんなこと
考えなかったな。

何処か、嬉しいんだ。
おかしいだろう。

俺だけを見て欲しかった。
強く求めて欲しかった。

やきもちだったんだ。
貴方はいつも優しいだけで
浮世離れしていて。
まるで俺なんかとは
住む世界が、違うようで。

いつだって、
好きにしたらええって
言われ、それがまるで、俺なんか
どうでもいいみたいに聞こえ……


俺、馬鹿でしょ?

「ね、たーくん。俺……」





episode6(甘えていたんだ)完結








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