気がつけば朝だった。俺は制服のまま眠ってしまったようだ。ふとベッドがいつもより狭い気がして、寝返りを打つと、そこにはスーツのままでたーくんが眠っている。

急に恥ずかしくなってきた。

俺はあたふたと自分のきている制服を叩きながら、何処も乱れていないか確認した。いや、別に、何も変なことしてないっていうのはわかっているけども、いや、なんていうのか。

「……て」

変なことってなんだよ!
たーくんは俺のこと好きって言ってくれているけど、それって恋愛感情だとか言ってないし。俺も、たーくんのこと好きだけどそれは人として尊敬できるっていうか家族みたいって言うか。
え、何、これ。

「う、そ…だよな?」

今まであったあれやこれやを思い出すと、とんでもなく恥ずかしくなってきた。無意識だったから、できたんだろうけど、今思うと全てが恥ずかしい。たーくんも俺に甘過ぎる。それに好き好き言い過ぎだ。

でも、本当に、昨日は嬉しかった。
一緒に考えて行こうって言ってくれて。
こんな俺でもいいんだよって言ってもらえたみたいで。

ねぇ、たーくん。
俺がたーくんのこと、うっかり信じてしまったらどうしてくれるわけ?

「責任とれ、俺、もう…」



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