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クラスの女子に好きだって言われた。信じられるわけがなかった。
こんな俺の何処を好きだと言えるのだろう。信じられない。意味がわからない。
いろんなものから愛されているくせに。
でも、彼女はどうして俺なんかを好きだと言ったのだろう。
特に深い意味なんてなくて、その辺の奴らと同じで簡単に浮気ができるような感情の好きだったのだろうか。
とりあえず恋人ができたら、誰でもよかったのかもしれない。俺って流されやすそうだし。手短でお手軽っぽく見えたのかもしれない。
なんて、俺が告白されたことに興味しんしんだった友人に言ったら怒られた。
『お前は何を考えてんだよ』
友人はそう言った。俺は『そんなに話したこともないのに、好きだとかおかしいと思わない? そもそも俺を好きだと言うこと自体が信じられない』と答えた。
『アキラ、な。お前のそのふてくされた顔が可愛いんだよ、きっと女子は』
『顔? だったら、それは俺じゃない』
この顔はあの両親が作ったものだ。俺は何もしてない。
『少し、嬉しかったなんて、馬鹿みたいだ』
『アキラ、お前、嬉しかったのか?』
意外そうに聞いてくる友人に俺は適当に説明した。そりゃ、信じられないとしても自分に好意を持ってもらえることは嬉しいじゃん。こんな俺でも好きなのかなって。淡い期待して。でも、彼女の好きは、俺に向いていなかったけどね。
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