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「だから俺は運命って生き様だと思っている」

「……そうか、やから」

「?」

「面白いなって思うてな。やって、アキラが言う運命って、決められたことやなくて、決めていけるんやろ?」

「まぁ…そんな感じだと思っている。思っているだけ、俺が」

変なこと考えている奴だって思うな、とアキラは言う。
相変わらず、恥ずかしがり屋やなぁ。

「思わんって。アキラの感性、とっても好きやわ」

「な……」

「こうして俺たちが一緒にいることも運命ってことやね」

「え?」

「そう思うと嬉しいわ」

なんやそれって照れるわな。
奇跡や偶然やなくて、俺たちの生き方が二人を引き合わせ、今があるんやとしたら、それってすごくないかな。

空っぽの俺でも、君に出会えた。
君に出会ったからこんなにも毎日が輝いて。

なんてことまで話したら、君はまた顔を赤くして照れるんやろうか?





episode3(運命なんてない)完結








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