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後日、学校から帰った俺を玄関で迎えていたのは、新しい絵だった。
なんとも高価そうに見せかけた、安っぽい加工の額縁に入っている。
「あ、アキラお帰り」
「ただいま……」
俺は玄関の絵について、何点か尋ねたいことがあった。でも、尋ねる前に、たーくんは嬉しそうに満面の笑みで話しだす。
「聞いて、聞いて。今日な、会社休みやったからな、散歩してて、久しぶりにツボを売ってくれた人に会ってな、ツボの話をしたら、もっとええもんあるって、絵を譲ってくれてん」
「たーくん、それは詐欺じゃ」
「詐欺ちゃうって。俺がこんなにも嬉しいって思ってるんやから、詐欺なわけがないやん」
「……そ、そう」
「そうやで。あの絵は、一緒に住む二人を幸せにする、神様が宿ってるんやて」
「いくら、したの、それ」
「え? ちゃうねん。もらってん。譲ってもらってん」
「え?」
「大丈夫やで、アキラ。安心してな。あの絵やったら、簡単に壊れたりしぃひんらしいよ。防弾にも使えるって、言ってはったわぁ。あと炙っても、水浸しにしても平気らしいから、安心してな」
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