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困ったものね、と姉さんはドライに言うと、俺に椅子に座るように勧めた。
「それはそうと、どうなのよ、あの宮田くんから紹介してもらった、整体は」
「えと、だいぶ、よくなってきていると思う」
前ならば、椅子に四時間と座っていられなかったのに、今は、疲れながらでも授業が全て終わるまで、教室にいられるようになった。
宮田のおかげ。
なのに、俺は宮田を怒らせているようだ。
「にしては、元気ないわね」
どうかしたの?と姉さんは淡々と言う。
俺は、俺と話してくれる様になったクラスメイトの話で宮田が不機嫌になったのを思い出して、説明した。
すると、姉さんは少し含み笑いをする。
「ヤキモチ妬きね」
「え?」
餅を焼く?
いや、宮田、餅とか焼いてないような気がする。
「真佐、なんて顔をしているの。勘違いよ。嫉妬の方のヤキモチ」
「え? それはないだろう」
「鈍感」
「………俺、鈍感なのかな?」
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