できる範囲で頑張ると、宮田と約束した。
だから、俺はできる範囲で頑張ることにした。

そう、椅子に座っていると腰が痛くなるけども、俺は必死になって座る。
だって、留年とかしたくない。
今さらだけど、本当に今さらだけど、あたり前のことに、必死に取り込む。

で、二時間目の授業が終わって、休み時間に入ると、心配そうな顔をして、宮田が俺の席にやってくる。

「大丈夫か?」

「え? ああ…えと、平気」

まだ、椅子に座っていられるよ、と返事をしようとしたら、宮田は「立とうか? 座りっぱなしもよくないし」と言った。

「うん」

「まぁ無理はするなよ。身体、壊したら、それこそ、意味がない」

「ありがとう」

「いや、お礼を言われることでもない」

「?」

最近、宮田は、すぐに目線を逸らしてしまう。
照れ屋なのかな?

「ほら、お前ら、三時間目の授業をはじめるぞ。席につけぇ」



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