それから何日かたったある日のこと。
俺はいつもと変わらずに体育館裏に行った。
そこには顔を強張らせている氷流がいた。
俺はどうしたのかと駆け付けたのに、氷流はぎこちなく笑って何でもないのだと言った。
俺はもう何も言えなくなってしまった。



痛いなら痛いと言って。
泣きたいなら泣けばいい。
不安なら、不安だと、すがって。
欲しいのに…。



「弁当食べるか?」

「ああ」

「……」

「…………」

「……宮田、俺のくだらない話しなん」

「くだらなくない、話せ!」

話して欲しい。必要としてほしい。
できることなら、力になってやりたい。

何の、力にも、なれないのに。



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