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頑張るってなんだろう。
俺は姉さんの言葉に頭を回した。
やっぱり俺みたいなのと一緒にいるってそれ相当の我慢強さや優しさがいるってことだろうか?
わからない。

「ねぇ、姉さん、俺、不安」

「え?」

「嫌われるんじゃないかって怖い。仲良くなれたのに、離れて行かれそうで。だって、俺って……」

迷惑かけることばかりだから。
歩くのだって、ゆっくりじゃないと、駄目だし。

「真佐。そういうのは私に言うものじゃない」

「ごめん」

そうだよな。いくら姉弟だからって、こんな話をされたって……

「宮田くんに言いなさい」

「宮田に?」

「そうよ。宮田くん、本当に馬鹿みたいに真佐のこと好きそうだし、いっそぶちまけて、しまえばいい。もしも、それで壊れるなら、それまでの関係だったと思えばいい。その時は、私が聞いてあげるから、あんたの話。何だってね」

大丈夫よ、と姉さんは囁いた。
俺は泣いてしまった。



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