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映画館について、何を見るかと二人で考えていた時、俺はふと一つの映画が目に入った。
【猫次郎】
ポップで可愛く優しい色使いのアニメーションの絵だった。
内容は猫次郎っていう猫の日常らしい。
おもしろそうだな、と心惹かれた。
でも、さ、よくよく考えたら、今俺の隣にいる格好いい高校生が見るようなものじゃない気がした。
俺はもう一度他の上映物にも目を通した。
「「あ」」
ぱっと見て、宮田が好きそうだと思うのを見つけた。
それと同時に宮田もそれを見つめていた。
【現代社会と携帯と】
現代を極限リアルに作った、お話らしい。
ポスターを見るからに、ちょっと怖そうだ。
でも、宮田はこういうの好きそう。
「氷流、これ」
見るからに瞳を輝かせて、宮田は俺を見る。
どうやら、すごく気にいったようだ。
俺はというと、そういうの、苦手だけど。
宮田が喜んでくれるなら、それでもいいって、思った。
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