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「三日しか、顔を合わせていないのに、俺、なんだか、馴れ馴れしいよな」
「宮田、急にどうしたんだよ?」
「……どうしたんだろう」
どうしてこんなにも俺はこんな金髪を気にかけて、こんなにもそばに居たいと思うんだろう。
「俺には宮田の考えていることはわからないけど、三日も俺に関わろうとした人初めてだった。嬉しかった。でも、さっきの廊下ではなんか困ってみたいで、悪かったなって思っている」
ギュッと熊の人形を抱き寄せて金髪は言う。
「なんで俺に構ってくれるの?」
「え?」
「学級委員だから、しかたなく?」
「違う!」
「俺が、ちょっと身体弱いから、心配して?」
「違うんだ……そんなんじゃない」
そんなんじゃなくて、俺はただ……
「一緒にいたいから」
氷流と、友達になりたいんだろうな、俺。変なの。
第一話「大切なのは自分がどう思うかである」 完結
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