言葉遊び
「喜助、」
「はい?呼びました?」
「いい名前ですよね」
「何がっスか」
「浦原さんの名前ですよ」
「そうっスかね」
「だって『喜びを助ける』って、書くでしょう?素敵じゃないですか」
「どうですかね。名前負けしてません?」
「いいえ、そんなことないですよ」
「ほう、言い切りますね」
「だって、少なくとも私は貴方といることで、たくさんの喜びを、幸せを感じてますから」
「おやおや。今日はまた随分可愛らしいこと言いますね」
「ふふ、たまにはいいでしょう?」
「たまにじゃなくてもいいんスよ?」
「それは遠慮しときます」
「ありゃ、残念」
「だってそんなことしたら、朝まで離してくれないじゃないですか」
「朝までどころか、四六時中離したくないんスけど」
「ほら、また」
「?何が?」
「貴方に離したくないって言われて、また、嬉しいんです」
「・・・今日なんかあったんスか」
「浦原さん、もしかして照れてます?」
「・・・いいえ、別に?」
「あ、今気付いたんですけど」
「何に?」
「嬉しいって、女編に喜ぶって書きますよね」
「そうっスね」
「貴方と一緒にいられて、喜びを助けられて、それで女である私は嬉しくなる、って考えたら素敵じゃないですか?」
「はぁ。というか、その話まだ続いてたんですか」
「もう、浦原さん、ちゃんと聞いてます?」
「聞いてますよ。要はアナタを悦ばせればいいと、」
「えーと、浦原さん、この体勢は?」
「そんな回りくどいことしなくても、いつでも助けてあげますよン」
「ちょ、やだ!それ、字が違いません!?」
「気のせいじゃないっスか」
「絶対違う!待って、ん、」
「もう待てないよ」
嬉しいなんて言葉じゃ足りないくらい、
もっと愛してあげるから、
だからアナタの嬉しいをもっと教えて下さいな。
言葉遊び