■ 歪んだ愛の等価交換
「#名前#チャンってさぁ、ほんと馬鹿だよね」
疑問符すら付けずに彼女に向かって言い放つ。
少しキツい言葉使いになったが、まぁ良いだろう。
僕はそれぐらい怒っているのだ。
こんなに傷だらけになって、僕が気付かないとでも思ったのかな?
柔らかな白い絨毯が敷かれた床に座り込んだ、傷だらけの小さな体をふるふると震わせ、床に視線を落としていた#名前#はゆっくりと顔をあげた。
泣きすぎて赤く、腫れた目は見ていてとても痛々しい。
「びゃ、くらんっ…」
酷く掠れた声。
涙目で僕を見上げる彼女には今の僕はどんな風に映っているんだろうか。
「#名前#チャン、そんなに僕頼りない?」
自分でも驚くほど情けない声が出た。
「っ、」
ぶんぶんと首を勢いよく横に振る#名前#チャン。
「だったらもっと僕を頼って?」
「びゃくら、」
「好いてる女の子を護るぐらいの力はあるし、君に害を為す物は全て消してあげるから、君は代わりに、」
『歪んだ愛の等価交換』僕を愛してね。
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