- ナノ -

女体化シュヴァーンとの攻防
現代パロで普通の少女とシュヴァーンにょたいか。

まぁ、私にだって女の子同士とか、そういう知識はあった。
ほら、最近なんてアニメでさえ「ゆ○ゆり」っていうものが放送されてるぐらいだし、そりゃあオタクである私が知らないわけがないわけで。
でもそれが現実で、しかも同性愛とかが今だ法律で容認されていない現代日本で起こるなんて思うはずもなく。
だってそうだ。だって、同性同士なんだよ? 漫画やアニメだったら、そりゃあ綺麗で純粋な世界として描かれているけど、実際見てみたら女の子二人がキスとか、それ以上のこととか、しちゃうんだよ?
それはもう、犯罪とかそういう範囲な気がして、もう禁忌とかそういうもので、紙の上から見ていてあんな綺麗なものではなくなってしまうと思った。

「なまえ……」
「シュヴァーン、先生……」

いつも授業の中で見慣れたシュヴァーン先生から伸ばされた手が酷く恐ろしく感じた。
テストの点数がよかったり、手伝いをしたりしたら、時折くれたご褒美の頭を優しく撫でる動作はあんなに心地よくて、嬉しかったのに、今では手を伸ばされたときのあの期待感など一ミリたりとも持てやしない。
シュヴァーン先生の表情は、いつもの冷静なものでなんかなくて、見たこともない女らしさを感じさせる妖艶なものだった。頬を若干上気させて、瞳を潤ませている。
こんなの、ただの淫乱女ではないか。いらない知識ばかり詰め込んである頭はそんなことを漏らした。

「駄目か……?」

耳元で囁かれる熱の篭った声が、現実と現を混濁させる。
あの、凛々しい先生が、こんな声出すはずがない。でも、頬に触れるその人の手や、首筋を這う舌の感触は確かに彼女のもので。

綺麗で純粋だと思っていた世界が、こんなのに淫乱でどろりとしていて、思わず足を踏み間違えてしまいそうになるものだったなんて、知らなかった。

prev next
bkm