- ナノ -

幼いころの姫様A
@からの派生ネタ。
このアレクセイ成り代わり主は元から記憶もち、だと思われる。
エステリーゼ様は5歳ぐらい。
アレクセイがエステリーゼ様の護衛係になってる。



「あれ、くせい」
「はい。姫。どうかしましたか?」
「……」

ついこないだからエステリーゼ様の護衛をさせていただくことになった。
しかしこの少女は人見知りなのか、なかなか口を開いてくれない。(にしては声をかけてくれる)
腰を屈めてみると、少女はビクリと身体を震わせて、おそるおそるこちらを見た。
本を抱きしめて、小さい体、大きな目。桃色の髪――可愛らしいとしか表現できない彼女を見ていると、戦いで荒んだ心が癒されるようだった。

「あれくせい、さん」
「アレクセイ。でいいですよ」
「は、はい。……あ、あの」
「なんでしょうか」

顔を真っ赤に染めて、可愛いとしか表現できない仕草と表情で、彼女は言う。

「抱っこ、してください」

とりあえず、凄く喜んでくださった。

(本当はこんなことはしてはならないのだが、こんな少女に願われたらかなえないわけにはいかないだろう!)

そんな二人。

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bkm