でかくなった子供たちはとても逞しく、とても強靭で、とても輝かしかった。
まるで蛹から蝶に生まれ変わったようだ。
それを戦場で兵を切り捨てながら凝視していたら、いつの間にか戦が終わっていて、いつの間にか捕らえられていた。
どうやら共に戦場を駆けた呂布将軍、張遼将軍、陳宮殿も捕らえられたようで、仲良く3人で敵前に連れていかれる。
ぐるぐると縄を巻かれて、抵抗できないようにされて連行されている最中に、陳宮と目があう。
「おう、捕まったのか」
「ええ、ええ。生江殿も捕まったようですね」
「ああ。陳宮はどうするんだ?」
どうする、とは今後処断が待っている割には明るい会話だ。
その意味合いに聡明な彼は気付いたのか、疲労を隠して余裕ぶった顔あっはっは。と笑えば、周囲から異様な目で見られているのに気付いた。
なんだなんだ、敗将の話題としてはもってこいではないか。