誕、師の秘密を知る

それは私が朝、顔を洗いに行った時であった。
朝の訓練を済ませ、汗を流している司馬師殿がそこにいました。

「司馬師殿。」


司馬師殿はどこかをずっと見ていた。
汗が流れる美しい姿。
あなたはどんな時でも輝いているのですね。

しかし、どこを見ているのでしょう。

近づいて行き声をかけてみました。
「司馬師殿、何をされているのですか?」

私が背後にいたことに驚かれたようで、
司馬師殿私の顔を見るなり、
私の襟をつかみしゃがみこんだ。

もちろん私引きずられ、
危なく地に頭が付くところでした。

そんなに勢いよく、どうなされたのでしょうか?

「・・・・・。」
「・・・・・。」
息を殺している。
本当にどうされたのでしょうか?


「司馬師殿?」
「喋るな!」
「・・・・・・・・・・。」

司馬師殿は状態を少し戻した。

何かを察知し、気配が消えたのを感じると
司馬師殿は大きく息を吐かれました。

「危なかった・・・。」
「し、司馬師殿?」
「諸葛誕、すまないな。」

襟を離してもらうと、私たちは立ち上がった。
私は急いで襟を正しましたが、
司馬師殿はまた遠くを眺めていました。

「何をご覧になっているのですか?」

司馬師の視線の先は厨房。

「ああ、春華様の料理ですか?朝食は肉まんが出るかと。」
「え?あ、いや。」
「え?違うのですか?」

私はどうして鈍臭いのだ。

私のおかしな質問のせいで、司馬師殿が動揺し始めています。
「申し訳ありません、わたくしがおかしなことを話した為に。」
「・・・・諸葛誕。お前、私に忠誠を誓ってくれるか?」
「は?」
「見られてしまったからには、決して他言してほしくないのだ、諸葛誕。」

司馬師殿が私を一直線に見ておられる。
これは私への信頼のまなざし。

「もちろんです、私は司馬師殿のためならどんな目にも遭いましょう。」
「そうか。」

私の言葉で司馬師様はホッとされた顔をしました。

「実はな諸葛誕、私は・・・・・・。」


私は言葉を失いました。
司馬師殿の切ない思いを聞いて、私は涙がこみ上げてきました。

「司馬師殿、お気持ちよくわかりました。
司馬師殿の切ないお気持ち、この私がお手伝いさせていただきます!!!!!」


こうして私は
司馬師殿と秘密を共有することになりました。


そうか、司馬師殿は・・・・。

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