飽くなき劣等感が、飽くなき向上心を生む
2015/01/15 23:57

劣等感を克服するためには?と調べると、「比較するのをやめろ」とか「自分を認めてあげなさい」とかよく書かれていますが、これができていたらそんなに苦労しないと思ってしまう。比較するのなんて長年の癖だし、自分を認めたくてもそんな簡単なもんじゃない。自分に良いところがあることだって知ってる、でもそれに目が向かない。だから劣等感に苛まれているんです。
何故劣等感を抱くのか。それはその人が、他人の良いところを見つけるのが上手だから。自分に自信がないからだと思います。人の苦手を数えて、自分の優れている部分を誇示したがる人が多い世の中で、他人の良いところを見つけられる人って素晴らしい人じゃないでしょうか。(けっして自分のことを褒めたいわけではありません...笑)

劣等感の克服には、「何故劣等感を抱いているのか」という理由と原因と向き合うことが最初は重要だと思います。『私はあの人より仕事が出来ない』→『なぜあの人は仕事ができるのか。私が真似できることがないか。』、『かわいいあの子にはかなわない』→『顔はかなわないかもしれない。でも似合うメイクの研究をしてみよう。内面で磨けるものはないか。』

すぐ劣等感を抱く人は、たとえ一つ劣等感を克服しても、また一つもう一つと劣等感を抱きます。一時的に目をそらしても、自分を褒めてあげても、気休めにしかならない。
そんな私たちが信じられる唯一のこと。それは自分の経験じゃないでしょうか。これは私の場合ですが、地道に努力を続け克服した劣等感は、今の私の自信に繋がります。すごく小さいことでも、「あんなことも乗り越えられた」「あの人に認めてもらえた」「失敗したけど、後悔しないだけの努力ができた」・・・こんな経験をするだけで、『今回はどう乗り越えようか。』なんて勇気も湧いてきます。

あと経験談からもう一つ。劣等感を抱く相手のことをよく見ることも大事です。
私にも、人間的に嫌いではないけれど劣等感を抱いてしまうがゆえに、苦手だなぁと感じる人が複数おりました。ひょんなことから、その人たちと海外で寝泊まりすること数週間。こんな機会を設けることは難しいと思いますが、長く時間を過ごしたからこそ見えてくるものがありました。
「すっごくしっかりしているように見えて、意外と子供なところあるんだなぁ」とか「仕事がバリバリできるように見えて、彼は彼なりに普段すごく頑張っていたんだなぁ」とか、劣等感ばかりに囚われて、意外とその人に向き合っていなかったことに気付かされます。あと劣等感を抱いている相手の相談に乗るのも効果的だと思います。「この人でも、こんな悩みを抱えて生きているんだ。」と。

劣等感を抱くことは辛いです、苦しいです。自分はなんで生きているんだろうとまで考えます。どんなに頑張っても、この人にはかなわないんだろう、と。でもこんな飽くなき劣等感を有効活用(エネルギー)すれば、それは飽くなき向上心へと変わります。
何に劣等感を抱いているのか。何故劣等感を抱いているのか。どうすればその劣等感の原因を克服できるのか。その根源から目をそらさないこと、乗り越えるだけの努力ができるかが重要だと思います。人の足を止めるのは絶望ではなく諦め。人の足を進めるのは希望ではなく意思。お互い頑張りましょう。

久しぶりに、自分の仕事のできなさに死にたくなっているこころより。

tsugi modoru mae

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