3.だってお正月だもの


今日は元就くんの言った初詣に行ける日なんだけれども、なんかもう今更行くにも面倒っていうか。それよりもやっぱり

「こたつを出たくないんだよね」

「……フン」

だね、みたいな同意を元就くんに求めたら、彼はしてやったり、って顔をした。………ん?元就くんが今日なら初詣に行ってもいいって言ったのはあたしの性格を見抜いてこうなることを予想して言ったというのか…?さ、策士すぎるだろ…!

「それにしてもお正月って暇だよね。面白いくらい暇」

「面白いなら暇でいいだろう」

「……いや、うん確かにそうだけど」

あ、そういやみかんとか食べたいな。てか買い物行きたいな。新しい靴とか鞄とか欲しい。

「元就くん!買い物行きましょう買い物!」

「………」

ふざけるな、元就くんはそう言うような目であたしをぎろりと睨んだ。お、恐ろしいがあたしは負けない!あたしは自分の欲望には忠実に生きる人間ですから!

そう言って元就くんを連れ出したものの、店はほとんど閉まっている。やっぱお正月だものなぁ。と近くの神社のベンチに座った。

「…寒い」

「そうかな、今日は結構暖かいよ」

「帰らせろ」

「これも初詣初詣!」

ほとんど無人のぼろっちい神社ながら、神社にはやはり神様がおられるのだから、あたしはここでお参りをします。まぁ目的は違ったんだけど。

「元就くんは、一人が好きですか?」

「………」

「あたしは一人は嫌いです。だから元就くんが一緒にお正月を過ごしてくれたのがとても嬉しかったです」

何か改まって言うのも恥ずかしいんだけれど。

「元就くんがあたしといるの嫌だったら言って下さい」

あたしは、こんなテンションだから、人に迷惑かけたりしてるし、これでも元就くんがあたしにとっての一番長い期間友達でいてくれた人で、感謝してるんです。

「だから、ここの神社の神様に、これ以上元就くんに嫌われないよう祈っておきますね」

「……フン」

後ろで元就くんが鼻で笑ったのが聞こえた。元就くんは優しい人だからあたしに呆れているのかな。でも今年のお正月はとても楽しかったです。

「そんなこと祈らずともよいだろう」

「……あ、え…?」

帰るぞ。言ってあたしより先に歩く元就くんの後ろ姿に頭がぽぉっとした。

「…あ、でもやっぱり今年も健康でいられるように祈っておかないと…」

「…………」

「…あ、嘘嘘!嘘だから行かないでっ!」

元就くんを急いで追いかけて隣に立った。なんか一緒に元就くんの家に帰るって、不思議。夫婦みたいだね、と言ったら元就くんに思いっきし殴られたんだか、意味わかんないし痛い!何?!照れ隠しなのか?!わかりにくいでしょ、ってか痛い!!やっぱり元就くんはどこかであたしを嫌ってると思います!







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何が書きたかったんだか自分でもわからない




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