「キャプテン!」
あいつが俺の名前を呼ぶ。
あいつが蹴ったボールが俺の足元に転がった。
「キャプテン?どうしたんですか?」
俺がぼーっとしていたせいか、あいつが心配して駆け寄ってきた。
「あ、あぁ……すまない。少しぼーっとしてたみたいだ」
珍しいですね、と天馬は笑う。
「キャプテン、いつも真っ直ぐボールを見てるから。だから時々ボールに嫉妬しちゃいますよ」
お前は冗談で言ったのかもしれないが、俺はその言葉に頬を赤く染める。
「キャプテン顔赤いですよ?」
そう言って天馬が俺の顔に触れた。
ますます顔が赤くなった気がした。
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