君がいる明日 - main
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【米英と俺様ブログ】

「アメリカ? 何見てんだ? ……ああ、プロイセンのブログか」

「……君、いい加減食物兵器の被害者を増やすのは止めなよ」

「なっ……う、うるせえ! もうお前には作ってやんねぇぞっバカ!!」

「なに言ってるんだい、しょうがないからヒーローの俺が処分してあげるって言ってるんじゃないか。ほら、早く出しなよ。どうせ今日も量産したんだろう? 誰も食べる人なんて居ないのによくや──」

「……処分…って、…ッ……バーカ!!」

「……っ……(馬鹿はどっちだい、こんな顔を撮らせるなんて……俺以外が見るなんて冗談じゃない!)
 ………。
 っ……イギリス! 待ちなよ!(こんな物、俺以外の誰が好んで食べるって言うんだ!)」




【米英とタバコ】

「……ふぅ──」

「へぇ。イギリスってタバコ吸うんだ」

「ん? ああ、たまにな」

「俺にも一本くれよ」

「ハハッ、お前みたいな餓鬼にこの味の良さが分かるかよ。ホラ、一本だけな」

「君の吸いかけじゃないか……まあいいけど。……それじゃ──」

「……!! や、やっぱりダメだ! ッあち!」

「な、何してるんだい君は! ほら、早く見せて──」

「吸わないって言うまで見せねぇ!」

「はぁ? ああもう、分かったよ、吸わない。吸わないから、見せて。……あーあ、赤くなってるじゃないか。すぐに冷やさないと……ほら、行くよ」

「お、おう……」

「まったく君って人は、本当に一体何考えて……ブツブツ…」

「……っ(サマになってるなんて、反則だ……っ!)」




【米英ともちメリカ】

「じゃ、おやすみ」

「うん、おやすみイギリス……ってそいつも連れて行くのかい!?」

「ん? ああ、一緒に寝ようと思ってさ。な、もちフレッド」

 イギリスが指で突くと、今日イギリスが何処かから拾ってきた白くて丸い生命体がぷるっと体を震わせた。

「な、なんでだい? いつもは……(俺と一緒に寝てるじゃないか!)」

「──いつも、お前に嫌がられてるからな……。ハハ、流石に俺も気付いたっつーか……」

「っそれは……!(断っても一緒に寝たがる君が可愛いからに決まってるじゃないか!)」

「また明日な、お前も早く寝ろよ」

「!! イギリス待っ──」

 ぽよん
 イギリスへと伸ばしたアメリカの手が、弾力性のある何かに阻まれた。見るとイギリスの肩越しに大きな水色の瞳がアメリカを窺っている。

「(こ、こいつ…!)イギリッ──」

 ぽよんっ

「ちょっと!」

 ぽよよんっ

「おいアメリカ、うるせーぞ。夜中なんだから静かにしろよな」

 パタン、アメリカの目の前で扉が閉まった。

『はははっ、擽ってぇぞ、もちフレッド。なんだお前、甘えん坊だなぁ、よしよし……んっ、ばか……そこはやめろって……』

「………」

 扉が壊れようが何が壊れようが知った事か。
 アメリカは拳を握り締めた。




【米英と勘違い】

「あ、お、おいアメリカ! さっきはその……悪かった。ッ……今日は何でもしてやるから! だから来いよ……うち。お前が言うなら上に乗ってやってもいい……。な、舐めてやってもいいぞ! きょ、今日だけなんだからな! っだから……ッ何とか言えよ!!」

「あの……僕、カナダです……」

「(イギリス……後でお仕置きだよ)」




【(子)米英と赤ちゃん】

「ねぇイギリス、赤ちゃんはどこからくるんだい?」

「えっ……?」

「イギリスなら知ってるだろう? イギリスはおれのママンなんだからっ!」

「いや俺たち国家は……えっ? ……俺が…俺がアメリカの……」

「おれ、すごく知りたいんだぞっ! イギリス……みせて?」

「見せるっつってもな……俺は男だし……」

「おれが知らないきみのこと、もっとたくさん知りたいんだ……ねえお願いだよイギリス」

「そ、そうか……じゃあ、ちょっとだけ、な……」

「うんっ!」


「ちょっと待てぇぇぇぇええ!!」


「あっ、フランスだ! もー、邪魔しないでくれよー」

「!? はッ、俺は今何をしようと……!」




【米英と風呂場】

「イギリスー! シャンプーが切れたんだぞー!!」

「デカい声出すんじゃねえ!! …ん、」

「……」

「…おい? 何だよ早く取…っ!!? いっ、てぇぇぇ……」

「──君、もっと踏ん張りなよ」

 扉の向こうから手だけ伸ばしてシャンプーの詰め替えパックを差し出したイギリスを、ちょっと風呂場に引っ張り込んで驚かせようと思っていたアメリカは、勢い余ってすっ転んでタイルの上に仰向けになったイギリスへと呆れた声を落とす。
 一方イギリスは、後頭部を押さえてジンジンと訴える痛みに耐えていた。
 着ていた服は降り注ぐシャワーを受けてずぶ濡れだ。

「……テメェ……」

 ふるふると持ち上げられた力ない腕は、アメリカが助け起こそうと腰を屈めた所でカッと目を見開いてその方向を変えた。
 アメリカの大事な所へイギリスの手が伸びる。

「イ、イギリッ……──〜〜ッ!!!」

 狭い風呂場に逃げ場はなかった。




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