君がいる明日 - main
その手を離せ

あとがき


此処までお付き合い頂きまして、ありがとう御座いました。お疲れ様です!

まず始めに申し上げたいのは、何度も海に落ちた米のテキサス何処だろうという…。
恐らく、外れる度に自力で手繰り寄せたか。
もしくは魔法のテキサスで手動でなければ外れない、とか。
あるいは呪いのテキサスで何度失くしても必ず持ち主の手に戻る、などお好みで思って頂けましたら幸いです!

そして実はこの話、イギリス視点で見るととんでもなく酷いストーリーな事にお気付き頂けましたでしょうか。
米の直向きさに心の殻を破られて「これからは一緒に…」と漸く自覚しかけた所で突然の別れ。
この少し後に幼米と出逢って「まさか…」と思う期待と不安の中、不器用なりに精一杯愛情を注いだのに独立。
「きっとこいつは、あの時のあいつとは違うんだ…」そうやってなんとか自分を納得させ…させ…悶々。そして漸く再会。

実に愛と執着の成せる業ですが、これからはそんな英が我が儘を云ったり、甘えられるように米がヒーロー的にリードしてくれる事を期待したいです。

そんな二人の日常を、少し垣間見てみたいと思います!

お互いを想いやって喧嘩して、いちょいちょしては喧嘩して、きっと船で短い旅になんかも行きつつやっぱり喧嘩して。
そんな二人が断トツで揉める喧嘩のワンシーン。

 ** ** **

「俺の方が先に好きになったに決まってんだろが!」

「いいや俺なんだぞ!」

「ああ?何云ってやがる!こちとらお前がまだこーんなちっちぇえ時からなァ…!」

「待ちなよ!君が俺を好きになったのは今の俺が過去に行ったあの時なんだろ!?その時俺は既に君を好きだったんだから、俺の方が先じゃないか!」

「おい!待てよ!だからそのお前は、この俺がガキん時から育ててやったんだから、やっぱり俺の方が先に好きになってんじゃねぇか!お前に、迎えに行くから待ってろっつわれて、俺が何百年待ったと思ってやがる!」

「いいや違うね!俺が先だよ!俺が歩み寄らなきゃ君は振り向きもしなかったんだぞ!俺の方が君なんかよりもずっとずっと君が好きだ!」

「それは聞き捨てならねぇな!俺の方がお前の事をいちば………はっ…」

「……」
「……」

「…きゅ…急に黙らないでくれよ…」
「……そ、そっちこそ…」

 ** ** **

鶏が先か卵が先か、お互いに譲れないのでいつも喧嘩しては、途中で正気に戻って恥ずかしくなる…を繰り返しています。

大変なバカっぷるです。
あれリードどこいったヒーロー。

機会がありましたら、この話に出てくるようなデレ分の少ない海賊英をもまた書きたいです。


本編中の捕捉ですが、ズボンに二人でin.
大の男が二人でなどと、現実味の無いファンタジーと分かっていても、どうしても同じズボンにinがやりたくて、アルフレッド君にはサイズの合ってないダブダブズボンを履いてて貰いました。
一緒のズボンにinって素敵じゃないですか?なんかちょっと微笑ましくて。

そして最終話。英が米の指が消え掛けている事に逸早く気が付いたのは、差し伸べられた手を取れなくて「あー、うー」とか思いながら後ろからジッと米の手を見ていたからです。
伝えたい事を何も云えずに終わってしまった事を後悔した英は、後悔の無いよう素直に生きたいと思い始めて…そんな現代英に繋がって行く設定。

此処まで長々とお付き合い頂き、有難う御座いました!
090921〜091127 



 



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